カンボジア 国境の村、バッタンバン州タサエン地区 (旧ポルポト軍の村、住民の大半がポルポト派で一家から一人はポルポト軍に所属していたと云う)

カンボジアでも最貧の地域で、タイと国境を接し、内戦時、ポルポト軍が最後の砦とした所である。村の住人は大半が元ポルポト軍の関係者。ポルポトが 倒された後、そのままこの地に残り、荒地を開墾、キャッサバを植え、その収穫で細々と生計を成してきた来た村である。周囲は地雷だらけと云っても過言では 無く、周辺のあちこちが地雷原となっている。

調査によると、カンボジアに埋設された地雷は、300万から500百万個とも云われるが、 1年で撤去処理(各国の支援等によりCMACシーマックを中心に行われている)される地雷や不発弾は、最近でも2万個内外と云われ、全ての処理が完了する のは、100年以上かかるとさえ言われる状況にある。

こうした地に単身乗り込み、村人に地雷探査とその処理技術を教え、村人と共に地雷処理に邁進しているのが、小生の自衛隊の同期、高山良二氏である。彼の活動には、ただただ頭が下がる。

その彼が、前々から、「一度来てくれ」と声を掛けてくれていた。その声に応え、女房と一緒に訪問したのが一昨年の暮れ。その時の、カルチャーショックと村人に触れての感動から、小学校の寄贈を決意した。

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関空から約6時間、タイのバンコク空港に着き、マイクロバスで約6時間、タイとカンボジアの国境着。国境の橋で高山が満面の笑みで迎えてくれた。高山と小生と妻、国境越えと云う事で可成り緊張していたが、高山の顔もあって至極スムーズ。ただビザ取得にチップがいるとは驚いた。

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ビザを取得すると直ぐに高山の車で不発弾及び地雷処理の現場へ・・・。

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地雷処理に直接携わる高山の部下5名(現地人で給与は高山が代表を務めるIMCCDから工面している)

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当日午前中の作業で除去した不発弾と地雷。村人の情報提供により現場に急行し搬出、除去したとのこと。普段はこんなに一挙に出ることは無いらしい。

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現場を後に高山の宿舎に向かう道路端の風景。 タサエン地区 (旧ポルポト軍の村、住民の大半がポルポト派で一家から一人はポルポト軍に所属していたと云う) の一般住宅。高床式で柱に板を張り付けただけの家。大半の家庭がこんなものである。

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村内の商店。何故か4・5軒に1軒くらい駄菓子屋的商店がある。土間に机や椅子を並べ、適当に有るものを売っている感じ・・・。

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タサエン地区に入ると同時に相当なカルチャーショク。原始時代にタイムスリップした感じであるが、村民の笑顔と礼儀正しさに、これってどういう事と言った感じ。